神戸元町労務管理サポート 社会保険労務士 角森洋子(元労働基準監督官)による就業規則作成、変更支援

就業規則作成・改善相談室

個人情報保護法対応就業規則


1 個人情報保護法について

(1)個人情報保護法の目的

個人情報の不適切な取り扱いによって、さまざまな「個人の権利利益」が侵害されることを未然に防止するために、個人情報を取り扱う際に守るべき適正なルールを定める法律

(2)個人情報取扱事業者の定義

個人情報取扱い事業者」とは
「データベースや名簿などに含まれる個人情報を、過去6ヶ月以内に1度でも5千人分を超えて事業に用いたことのある民間事業者」

5千かどうかの基準・・・特定の個人の頭数をいう。
例えば、顧客データベース7,000人分+従業員150人=7,150
ただし、重複登録2,500人分があり、7,150−2,500=4,650となると、非該当になる。

また「5000」の算定の対象外」とされるもの
 個人情報データベース等の全部又は一部が他人の作成によるもの
 その個人情報データベース等を構成する個人情報として氏名、住所(居   所を含み、地図又はコンピュータの映像画面上において住所又は居所   の所在場所を示す表示を含む。)又は電話番号のみを含んでいること
 その個人情報データベース等を事業の用に供するにあたり、新たに個   人情報を加え、識別される特定の個人を増やしたり、他の個人情報を付  加したりして、個人情報データベース等そのものを変更するようなことを    していないこと

つまり、カーナビゲーションシステム、住宅地図、50音別電話帳などをそのままの形で使用する場合は5,000には入らない。

2 個人情報保護における労働者の個人情報の特殊性

(1)労働者の個人情報の特殊性

イ 企業の顧客情報と比較して、所得情報、健康情報等労働者の個人情報はセンシティブ(他人に知られたくない度合いの高いもの)が多い。

ロ 労働安全衛生法により、労働者の健康情報の収集は事業者の義務となっているので、収集の範囲や程度を勝手に決めることができない。一方、顧客情報は収集義務はないので、必要最低限の収集にとどめることができる。

(2)特殊性への対応

 個人情報保護法は上記のような特殊性に着目した特別な規定を設けていない。法律の具体的な運用については、各省庁が所轄分野ごとにガイドラインを策定している。
「労働者の個人情報保護に関する行動指針」
「労働者の個人情報保護に関する行動指針の解説
個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象としたガイドライン
「労働者の健康情報の保護に関する検討会」報告書

雇用管理に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針

雇用管理に関する個人情報のうち健康情報を取り扱うにあたっての留意事項

「収集する個人情報の利用目的を具体的に特定すること」、
「個人データ管理者を事業所ごとに設置すること」、
「雇用管理に関する個人データは、その取り扱いについての権限を与えられた者のみが業務の遂行上必要な限りにおいて取り扱うこと」、
「外部委託の制限」

などが定められている。

ロ 雇用管理に関する個人情報


・社員の個人情報を退職者と在職者に分ける。

「氏名、住所、生年月日、性別、入社年月日、年金番号、健康保険番号、・・・etc.」は個人情報に該当する。

また、採用時に履歴書に書かれている事項についても「個人情報」にあたるので、応募者のこれらの情報は社員とは別の取り扱いが必要となる。

ハ 雇用管理情報に関する安全対策

 人事・総務部門社員に対する、個人情報保護についての教育・研修が重要となる。さらに、新入社員、全社員に対する定期的な研修も欠かせない。教育・研修を計画的、継続的に行わなければならない。

(2)会社の保有する顧客情報の保護について

個人情報保護に関する秘密保持誓約書の提出を求める
*情報関連機器(パソコン等)の持込持ち出しについてのルールを定める。
*個人情報保護規程等を作成する。
*教育・訓練を計画的・継続的に行う。
*退職時において貸与品等を回収する。ID、パスワードを削除する。秘密*保持誓約書と競業避止誓約書を提出させる。


就業規則見直しの主なポイント

1 服務規律

 就業規則の遵守事項の中に以下の項目に関する個人情報保護に関する規定を加える。

(1) 在職中、退職後における個人情報漏洩を行わないことに対しての心構えを確認すること。
(2)会社内において会社の電子機器を私的に利用して外部に電子メールを送る、インターネットを利用する等を行わないことについて確認すること

2 制裁規定

個人情報保護の社内ルールを確立するとともに、それらのルールが守られなかった場合の制裁規定も就業規則に整備する。

(1) 業務に関係のないを目的でインターネットを頻繁に利用したとき。外部に電子メールを送ったとき。

(2) 社内の秘密情報(個人情報を含む)を無断で持ち出したとき、または持ち出そうとしたとき。

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プロフィール

角森洋子
特定社会保険労務士・
労働衛生コンサルタント
(元労働基準監督官)

詳しくはコチラ

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